記録

何かの感想とかをひたすら書くだけ。自分の記録。

舞台ギヴン感想3~2幕~

2幕。

映画を何度も見に行ったからなのか、最早映画を見ているようだった。
映画を舞台に起こしてくれたかのようだった。特にラストは。
あと、場面の転換、過去と現在(モノローグ)の繋ぎ方がとてもスムーズで違和感なくすっと入ってくる。
場面が違うとかもそう(原作では車の中だけど舞台は違うとか)、違和感なく会話進められててすごい。
舞台ならではの演出が印象的。


春樹は、原作や映画の感じだと、秋春編のときはあまりハッピーな感じとか柔らかさとかないんよね。
フられるし必死やし結構真顔とか怒ってるとかもある。
でも舞台は、自分の家のソファーでくつろいでる~とかのとことかすごいハッピーそうやし、謝ってほしいとこそこじゃねーわとか、ずるいなああんまり嫌いになれないなんてとかは、わりと柔らかめになってて許してしまってるね~春樹だね~感あった。かわいい。
たぶんそこらへんがちょっとわたしの中でずれがあったというか、しっくり来てないとこやったんかなと今になって思うけど、でもたぶん、恋の苦しさや必死さよりも「愛しさ」が先行するとああいう春樹になるのかもと解釈した。

たぶんあの「ずるいなあ、あんまり嫌いになれないなんて」がすごく柔らかく優しく切なく私の中に響いてきたのは、春樹が秋彦を好きで、そんな簡単に嫌いになることも好きをやめることもできなくて、でもそれが「苦しい」だけじゃないからかなあとか考えた。
つまり、舞台の春樹はもう「恋」のレベルではなく、「愛」のレベルだったんですよ!!という感覚。
そうつまり聖母。だからあの聖母感だったのか・・・納得。
7巻読んで、特典も電子と共通ペーパーとリーフレット見たんだが。
なんかこの春樹だったよ舞台。って思った、今。ふわふわ。
春樹生きてる・・・かわいい。めっちゃフェアリーだった(何度でも言う)。


真冬が4~5回言う「えっ」がめちゃくちゃ真冬だった…好きだよその「えっ」
ちっちゃい「っ」が見える「えっ」
柊としずちゃんといるシーンで「俺に人差し指折られないよう気をつけなね」がめちゃくちゃツボだった。
めっちゃ真冬。って感じだった。
1幕で柊と仲直りじゃないけど距離が以前くらい近付いたんだろうなっていうのがわかるのがエモ・・・

「早くしずちゃんとくっつきなよー」からの「は!?・・・真冬!!」の柊めちゃくちゃかわいくなかったですか??
6巻読んだあとやったけかもしれんけど!
めっちゃかわよ!!


雨月ほんとにまじで雨月だった・・・な・・・
1幕ではまだ秋彦とこんな感じというのを思わせない、かわいい友達みたいな感じだったし。
「俺にもひとくち~」とか、「張り合い出てきたじゃねーか」の笑顔とか、「来たよ~期待してないけど」のやりとりとか。。。
めちゃくちゃかわいかったじゃないですか。
そのあとのこと知ってるから尚しんどかったけど、秋彦との歪な恋を思わせないところが1幕はとてもよかったですね・・・

2幕始まってすぐ、原作通りに耳に髪かけて座ってて爆発するかと思ったわたしの頭が。
かわいすぎて。かわいすぎて・・・

コンサート終わって帰って来ての、「たちそうなほどよかったでしょ」を聞いたときはなんかもう動けなかったよね。
こんな色気のある雨月にそんなこと言われたらららららららららrって感じ。動揺がすごい。
そのあと秋彦が雨月をベッドに引っ張って押し倒すけどほんと3公演目くらいまではいたたまれなさの方が強かった・・・生でびーえる観るの初めてだったもんで・・・さすがに生身の人間で見るとどうしたらいいかわかんなくなるよね・・・しかも秋雨ヒリヒリするし・・・しんどい。
えっち・・・な場面でしたけど、余裕あるっぽい雨月が素敵でもありました。煙草吸って秋彦の頭撫でてあげてふうーってするのめっちゃ大人だった。


そのあと真冬が家に来たときの「あー!歌の子だ!」がまたかわいくってかわいくって・・・
そこから、家にあげてあげたり、会話してたり、秋彦が春樹の用事に行くため出て行ったあとも2人会話してたり、テーブルのそばに真冬を座らせてあげてマグカップ持ってきたり、真冬はいただきますしたり周りを見渡したり出されたマグカップで飲んでたり。

秋春の会話のとき(秋彦同居人いるんだの会話のとこ)、暗くなってもそういうのが続けられてて、「舞台最高だな!!!!!!!!!!!!」ってなりました。
2.5の好きなとこの1つは、こういう「見えなかったところが見える」ことにありまして・・・やっぱり「生」を感じたんですよね・・・
雨月がもてなしてくれてるの表現してくれたのまじでありがたかったし嬉しかったし2人とも可愛かった。。


ノローグで過去のことを話し始める秋彦と、雨月が真冬にそれを話してるのが綺麗に場面として重なってて感動した。
原作読み返したけどそのまんまだった。それを舞台でスムーズにできるのすごい。

「以降はご存知の通り」からの雨月・・・良かったな・・・
このあとの展開を知ってるからっていうのもあるけど、明るく言ってるのがつらくてしんどくて・・・
「秋彦が好きだけど、俺から振っといて全然離れられてないし」のとこ、「好きだけど、」って言ったときに、真冬がゆっくり顔をあげて雨月のこと見てるのよかったな・・・
めっちゃ原作が頭をよぎった。つまりそのままってこと・・・生きてる。

ノローグもよかった「そばにいたい」「そばにいたい」「そばにいたい」「それでも音楽を愛している」に色んな感情がこもってて、「そばにいたい」の言い方は全部同じ回なくて、やっぱりそのときの気持ちの入り方とかで変わるんやろな・・・これだから舞台は好き。


秋彦が「今お前んちの前にいる」って春樹に連絡よこしてきたとこ。
春樹めっちゃ女子みたいだった!!
でもわかるんですよ。
好きな人から今お前んちの前にいるとか連絡きたら「は!?」ってなって、とりあえず髪ちょっとでも整えて、羽織っておきてたみたいな感じを装う・・・声なかったけどそれだったよな!!
これも「見えなかったところが見える」場面だったたすかる。

てかもうここきたら、映画でも「ここやるの!?」って思ったいたたまれないシーン2つ目なんですけど・・・展開知っててもどきどきしてしまうよな。
心臓痛くなるとこよな。

この秋春シーン上でやってたけど、下で上半身裸で寝てる人おるなと思ったらなんと。
雨月の新装備彼氏だった。
秋彦と雨月の「定期的に衝突がある」の場面を組み込んでて、まじかよ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ってなった。
確かに原作でもここであるけれども。
まさかその通りにやるなんて誰が思う・・・

秋彦の雨月への断ち切れない心がはちゃめちゃ伝わってきてつらかった・・・
そしてしんどすぎるけど大好きな「そんなつらそうな顔しないでよ」「なんでもしてあげるから」のとこ・・・つらさ・・・
ここの秋彦の「お前に言っても どうにもならない」の言い方が、3か4公演目くらいから変わって個人的にはそれがとてもハマった。わたしの中でしっくりきたというか。
突き放す感じじゃなくて、なんかほんとにどうしようもできない感じというか、やりきれなさというか、「なんでそれをお前が言うんだよ」のモノローグにぴったりというか・・・そのあとの「ごめん」に繋がる言い方だった。。。
つらい。。


そのあとの春樹がタケちゃんとこいったとこ、喋り方とかほんとまじでそのまんますぎて笑いそうになったw
「なんかあったあああーーーーーーーー」のくだりからほんと好きなんよね・・・削られず入ってて嬉しかった。

春樹帰ってきてからの秋彦の「助けてくれ」のとこさ~~~えぐの言い方がめちゃくちゃ好きなんやけど、舞台秋彦もめっちゃ好きやった!!
あのたった一言に、捨てられたこどもみたいな、素直なこどもみたいな、とにかくこどもみたいな感じがあって、とても、とてもよかった。
ここから、今まで見えてなかった家での秋彦とかを春樹が見えるようになり、こどもっぽさもある秋彦が舞台でも現れててまーーーーーーーじでよかったです。最高。

そして短髪春樹めちゃくちゃよかった~~~~~~!!!!!!!!!!
かわいい似合うかわいいかわいいかわいい


春樹と秋彦が歩いて帰るシーン、言葉なしで表現してるのが良すぎた。
原作で知ってるからこそ、動きを見ると、頭の中では言葉が降ってくる。
でもそれをあえて舞台上では言わないで、姿と表情だけで表現してくれる。
とても贅沢な時間だった。尊い

それから奇妙な同居生活が始まった、のモノローグの春樹の優しく柔らかい感じよ~~~~
やっぱりもう「苦しい恋」から抜けて「愛しい恋」に変わってる!!これは!!って今思い出して思う。
何度思い出しても、「ずるいなあ、あんまり嫌いになれないなんて」の表情と声色がとても柔らかかった。
穏やかだった。
春樹・・・好きだ・・・わたしと結婚しよ・・・

 

秋彦が雨月のところにここを出て行くって言いにいくとこ。
ヴァイオリン捨てるのかよ!!が、唐突に「俺を捨てるのかよ!!」に聴こえて、ヴァイオリンは暗喩でもあったのかなと気付いた。
だから、2人の別れのシーンで、秋彦が「ヴァイオリンに注いだものは嘘じゃない」って言ったとき、雨月への愛情も恋も本当にあったもので、嘘じゃないんだよねって思えて余計泣けた。

嫌だ!!ってくってかかった雨月が、「もういい、帰れ」って、どんな気持ちで言ったんだろうって今でも思う。
この「帰れ」の言い方も結構毎回違ってて、違うけどどれもぐっときて、しんどかった。
虚無っぽい言い方と、ちょっと明るめに言おうとして語尾がちょっとあがってる言い方が特に好きだった。


雨月に伸ばした手を雨月に触ることなくおろした秋彦は、春樹のおうちへと帰ります。

春樹が煙草切れてるから今から買いに行ってくると言い掛けて、秋彦が「今行かないで」ってするところ。
舞台の下の暗いところでは雨月が春樹と同じタイミングで煙草の箱を手に取って、同じタイミングで空箱だと気付いて。
そのあとがほぼ毎回違ったんですけど、頭を抱えてうずくまったり、天井を仰いだり、テーブルの方を見つめたままだったり・・・春樹と雨月の状況を同時に、こんな対比であらわしてくると思わなくてまじで心臓ぎゅっってなった。
つらすぎるんですけどめちゃくちゃ鬼のように素晴らしく、舞台ならではの演出だなと思ってめちゃくちゃ感動しました。
この演出まじで鬼だと思ったけど天才です。優勝。


秋彦が帰ってこないかも、帰ってきてほしい、でもこの苦しみも終わってほしいのくだり。
笑顔で言われると尚しんどくて。

お前が一番かっこいいよのハグ夏冬かわよ~からの、
上にいる真冬が「大丈夫」って言って、下で座ってる雨月がそれを見て笑顔を返すのも。
しんどさしかないじゃんね・・・涙腺がしぬ。


ライブ。夜が明ける。
これは冬のはなしのときと違って、真冬が「届け」って歌ってるのがわかる。
なんでわかるかはわからん。感じたんです。「届いてたよ」って思う。

歌いだしの、すうって吸うとこめっちゃ良~~~~~~~~~
映画のスー・・・ハー・・・が繰り返される演出がすっごい好きやったんですが、舞台のすうって息がわかるのもめっちゃよかったほんとそれを感じられるライブって最高だな。って。

春樹のベースの弾き方がめちゃくちゃ好きだった、
動きがめちゃくちゃ春樹のイメージぴったりだった、
秋彦が映画そのまんますぎた、
めちゃくちゃパワープレイでめちゃくちゃ秋彦だった、
「春に咲いて」で春樹にピンスポ・ベース音聴こえる、
「秋に枯れる」で秋彦にピンスポ・ドラム聴こえる、
立夏のギター指さばきやばすぎたかっこよすぎた、
冬のはなしのときより更に動いててはねてて楽しそうな立夏めちゃくちゃ立夏
真冬の気持ちが全部伝わってくる・・・

演出も演奏も歌も素晴らしすぎてもう何を見ていいかわからなかったので全力で音を浴びました。
本当に素晴らしかった。


そして雨月との別れ。
雨月、絶対に振り返らないけど、泣いてて。
オペラグラスで見たとき、落ちる涙がいくつもいくつもあって、涙こらえるの必死だった(わたし)。
秋彦の手が離れて、秋彦も離れていったあと、バッて振り返って手を伸ばすの、いつ見てもどれを見てもしんどくてつらいけど、至高だなとも思う。
真冬の「大丈夫」で涙が止まるのも。
「バイバイ、秋彦」も、結構毎回違っててどれもぐっとくるけど、京都楽のとても晴れやかな声色が一番胸に刺さった・・・


そしてラスト。
ここまじでほんと映画そのままだと思った。
映画のこのラストシーンまじで好きで。何回見てもぐっとくるんだけども。
秋彦の「めちゃくちゃ恥ずかしかった!めちゃくちゃ恥ずかしかった!!」とかまじそのまんますぎて心の中がフィーバーしてましたね。
そういう、普通に会話してたとこから、「あーもう!!俺が!!生き方を変えたのは!!お前に見合う男になりたかったからだ!!」って勢いで告っちゃうとこ・・・からの・・・触ってもいいですかからのハグからの好きですの流れ最高すぎて涙出るわ・・・
まさかこれを目の前で見られる日がくるとか思わんやんか。
生きてたら想定外のことがあるもんですね。。生きててよかった。

そして、いいよ、で。
うちに帰ろう、で。
おててつないで歩いて。
最後の春樹のモノローグ。
楽の、胸いっぱいのような少し詰まった涙でうわずった声、最高でした。
こっちも感無量で胸いっぱい。。。。。。。。。
言葉がない。最高以外に。


で、ほんとのラスト。
映画特典とか、本編に入れられんかった原作本編の一部とかをラストに持って来てくれて、そのやりとりが最高に「ギヴン」でほんとにもう全方面に感謝しかなかった!!!!!!!!!!
映画特典は田舎なので手に入れられんかったんやけども、7巻に収録してくれてて、やっぱりこれだった!!という感じでした。

わちゃわちゃと焼肉シーンで〆るのまじで「ギヴン」を理解してくれてる大人たちが作ってくれてる感ましましだった・・・本当に感謝・・・